出席カードに書き込まれた質問(12/10火曜2限)

2002後期第11回(後氷期)

VTR:ジュニアスペシャル#37「深層海流二千年の大航海」、#38「縄文−文明を支える穏やかな気候」

(番組タイトルに深層海流という言葉が使われていますが、以下では深層流とします。たぶん用語としてはこちらが正しい。)

 

講義内容の要約例青字…加筆、赤字…訂正)

*地域の気温はその地域を流れている海流が寒流か暖流かによって影響を受ける。大型哺乳類の絶滅原因は後氷期の環境変動と人類の狩猟も影響を与えたといわれる。五大湖は氷で大地が削られて、その後氷がとけてできた。(0116134)

*地球の気候は過去25万年の間、激しく変化していた。13000年前に大洪水(氷の層が溶けて真水が貯まり、氷の層も壊れて真水があふれたため)が起こり、これが深層海流を変えたため、海流のバランスが崩れ、気候の大変動が起こった。(0116129)

*地球の気候は海流の影響を受ける。海流は偏西風と貿易風によって起こる。大西洋のメキシコ湾流は北極に向かって流れ込み、冷やされ、塩分濃度が上がり、沈み込んで深層海流になる。深層海流が地球全体を循環し気候を調整している。(0116047)

 

主な質問と回答

*これから海底火山が噴火した場合、深層流の流れが変わることはありうるのですか?

#海底火山の放出する熱量は、海水の熱容量に比べてきわめて小さいので、影響は全く考えなくていいと思います。海水は全部で1兆トンの140万倍もあるのですから。

*縄文時代に急に気温が下がったのも深層流の影響ですか?

#これは違うと思います。後氷期の縄文時代にも弱い気候変動はあって、太陽活動の影響もあるかもしれません。

*適応力が強い生命がどんどん生き残って、子孫を残していくとしたら、今現在の私たちは昔の人たちよりもものすごく体が丈夫なのですか?

#どうかな。一概に言えない気がしますが。汚染物質を蓄えているしね。

*人類は気候の変動に対応する能力が高いとありましたが、それは肉体的に強かったのですか?それとも知恵を利用したことによる能力なのですか?

#肉体的に強いかな。君はいまの季節、ランニングシャツと半パンツで登校できますか? やはり火を使ったり、衣類や住居といった人工環境で快適な空間を作るという知恵だと思いますけれど。

*大型哺乳類が一度に絶滅したということですが、その時なぜ小型の動物は平気だったのですか?

#平気ではなかったと思いますが、元々の個体数が多いこと、それに目立たない(化石として残りにくい)ので気づいていないものが結構あるのかもしれません。

*氷山の映像で、氷山のまわりの海水の色が違っていたのですが、あれは氷のかたまりが水面より下にあるからなのですか?

#その通りです。

*気候変動と人類が大型動物を絶滅させたのなら、逆に、気候変動があまりなく、人類がいまいなくなったならば、何百年、何万年かけて、動物はまた大型化していくのですか?

#一般論ですが、寒冷環境への適応のかたちとして大型化する、という解釈もあるのですけどね。わかりません。

*深層水循環が停止する(混じり合う)位置でプランクトンが増え、魚が大量に生息するようになるといっていたが、なぜなのだろうか。

#深層水は栄養塩類を豊富に含むので、それが混じり合うところでは植物プランクトンが大発生するということです。

*大陸が移動することによってこれまで深層海流の通り道は変わったりしたのですか?

#たぶん、変化していると思います。計算機シミュレーションでの試みがあると思います。復元は難しいのですが。

*氷山の味は?

#ふつうの氷の味ですね。

 

感想・意見

*2万年前の人々がお裁縫をしていたなんて知らなかった。自分で針を作って、動物の毛皮で服を作るなんてすごい。昔の人は超器用だったのだなあ。

*昔の人はとても器用に生活していたと感じた。現代はエネルギーを大量に使い、もっと昔の人のように生活の知恵を身につけるべきだと思った。

*人類は昔、マンモスを食料としたり、毛皮を衣服にしたり、シカの骨で針を作ったりと、知恵を発達させていったのだなと少し感心しました。

*マンモス以外にもあんな大きな哺乳類が大昔にいて、それを“やり“とかでつかまえているのを見てあらためて驚いた。縄文時代にもあれだけ人には知恵があって、人類の進化はすごいなあと再確認しました。

*オオナマケモノはかわいいので生きていて欲しかったです。

*恐竜や大型哺乳類にはいつも驚かされます。

*縄文時代の人々はあんなに大きな動物(トラのような動物とか)と、どのように共存していたのだろうと不思議に思った。自分たちで土器をつくり、食料をとり、生活している。今の私にはこの時代のような自給自足の生活は難しいと感じました。

*昔のことがよくわかるものだ。しかし大型哺乳類はあまりうまそうじゃない。

*氷期の頃は大型哺乳類が存在していた。温暖になって絶滅したと考えられている。温暖だと生存しにくい理由があるみたいだ。

*大型哺乳類と人が共存していたのには驚いた。

*マンモス、サーベルタイガー、大なまけものと聞くと映画をみた私としては「アイスエイジ」を連想せざるをえない。あの映画は題名の通り氷期をテーマとするストーリーである。アニメ化されているため、サーベルタイガー、大なまけものは架空の生き物かと思ってしまっていた。今回の授業で、本当に存在していたのだという実感が湧き、あらためて「アイスエイジ」をみてよかったなと思いました。なかなか泣けるさわやかな映画でオススメです。

*大型哺乳類が今の時代に生き残っていたら良かったのにと思ってしまいます。

*人類の環境適応力の強さ、生きることに対しての強さがわかった。

*大型哺乳類の化石を見てみたい

 

*今後の気候変動の影響を受けてみたいようなみたくないような…。

*海流の影響がこんなにすごいものとは思っていなかったのでおどろいた。

*深層海流が地球にあたえている影響がこんなに大きいとは思っていなかった。このまま地球温暖化が続けば、近い将来、急激な気候変化があって人類が滅びるかもしれない。

*深層海流というのは初めて聞いた。深層海流が気候の変化のカギをにぎって、生物にとっても重要な働きをしている。これはいいマメ知識になりそうだ。

*北だから単純に寒いと今までは思っていました。しかし、そうではなく海流も深く関わっていたとは知りませんでした。また氷があると海流は下へ沈み込むことも知りました。氷を調べることで昔の気温がわかることにびっくりしました。

*自分も北に行くほど寒くなるものだと思っていたので、知ることができてよかった。

 

*気候変動は地球環境に影響しているんだなと思った。

*私は漠然と「海」というものは海であると認識していた。しかし、海には様々な現象が起きていて私たちの環境に大きな影響を及ぼす力を持っていることを知った。地球温暖化による海面上昇など現在危惧されているが、私たちの祖先ははるか以前から海や周辺環境と良い共存生活を築いていけたのだから、私たち現代人も子孫によい環境を引き継げるよう、努力していかなくてはいけない。

*温暖化によって氷山がとけるということは知っていたが、それによって地球の気温に大きな影響をあたえ、食糧難につながることがわかり、CO2の問題も人ごとではないと思った。

*何事もバランスが大切、バランスが崩れると、危機的な状況になりかねないということがわかった。

 

*そろそろ年末で設計も冬休み前ということで課題が気持ち悪いくらいあってたぶん来週がピークなので来週の授業はすごいことになると予想しています。

#そうならないことを祈ります。