火山とマグマ


火山の噴出物のかたち

マグマが冷えて固まると、いろいろな火成岩ができます。火山から噴き出したマグマのかたちはさまざまです。

火山灰

有珠山の火山灰(青野さん提供)の拡大写真。火山ガラスの細かい軽石のような部分と、斑晶鉱物が識別できる。画面の横幅約1cm。
透明な、そろばん玉のような結晶は高温型の石英。黒い結晶は普通輝石。細長い黒い結晶はシソ輝石。

軽石

溶岩

水中を流れた溶岩

pillow1 →枕状熔岩とは

枕状溶岩の露頭(千葉県鴨川市新屋敷・新生代第三紀中新世の玄武岩質溶岩)

pillow2

枕状溶岩の露頭その2(産地・時代は上の写真と同じ)


ハワイの溶岩

日本の溶岩と異なり、ひじょうに粘性の低い溶岩が特徴です。

 地球最大の火山はハワイ島です。海面下7000m、海面上に4000mの高さでそびえ立ち、底面の半径は150kmもあります。

ペレの毛(Pele's hair)

固結した溶岩が割れたときに、まだ溶けている内部の溶岩が糸を引いて、そのまま固化したもの。玄武岩質のガラスで、細いものは金髪に見える

溶岩スポンジ

 レティキュライトと呼ばれる。粘性の低い熔岩(この場合は玄武岩の熔岩)の発泡が激しく、あぶくを吹き上げ、そのあぶくのフレームワークだけが残り、壁のぶぶんは穴が開いてしまったもの。別の拡大写真(西田・下司両氏から借用した標本。)

火山弾

(パン皮状−牛糞状) 火山弾とは、火口から吹き上げられたマグマのしぶきが、空気によって表面を冷やされながら落下してきたもので、紡錘状、牛糞状、パン皮状など、さまざまなかたちをとる。例えばパン皮状火山弾は、空気中で表面の冷却がすすみ、なめらかな面ができる一方、内部はまだ高温であり、落下後も発泡していることにより、表皮を破ってふくらんだパンのような、特有の形態を示す。

 ハレアカラ火山(マウイ島東部)の火口内の単成火山群。

 溶岩流と溶岩堤防。溶岩流の水位低下と周縁部の固結進行が原因?
 ハワイ島南西部にて。マウナケア火山の1860年頃の溶岩流。


 玄武岩質の熔岩流の中にみられる、はんれい岩やかんらん岩の捕獲岩。道路沿いの切り割りにて。ここで見られる熔岩は、1枚1枚は非常に薄く、30cmほどしかないように見える。上下の境界がクリンカー(空気に触れて酸化して赤く染まっている)によってはっきりとわかる。

ハナウマ湾の岩壁に見える水蒸気爆発のサージ堆積物。白いものは当時(約6000年前)のサンゴ礁の破片。


石からわかること

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