いわき化石見学旅行から (1994.12.26)

 *地図:1:25000「平」


石森山(フラワーセンター付近)  1999.12の現場状況
 

 石森山の西側に露出する亀の尾層(第三紀中新世)の珪藻質頁岩。
陸からの砂泥がめったに供給されず、火山灰と珪藻の殻ばかりが堆積した、やや深い海にたまった地層。
ここからは合弁のソデガイ(二枚貝)の化石が多産し、そのほか数種類の二枚貝、魚の鱗や、植物の化石も採集できる。
露頭の上部は不整合で石森山火山角礫岩層(陸成層)がのっている。石森山は数百万年前の陸上の安山岩の火山のなごりが地形的な高まりをつくっているもの。
 露頭にはりついて化石を探す。
珪藻質泥岩は地層の重みで上下を圧縮(圧密)されていて、二枚貝の化石はぺったりつぶれたかたちで産出する。
珪藻主体の珪質頁岩の薄く剥がれる地層の間に、ところどころ30cmくらいの厚みの凝灰質砂岩が挟まる。
 化石をその場で鑑定してもらう。
冬枯れのこの時期は、化石採集や地質調査には都合がよい。
 冬枯れのヤブの中で転石から化石を探す。
限られた時間で化石を探すには、露頭にとりつくより転石をあたる方が効率がよい。 →化石採集のコツ

いわきの地質と化石

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