F1G 地学 1学期中間試験問題

5.26(月曜)3限実施 萩谷出題

 以下の問いに答えよ。解答は解答用紙の所定の欄に記入すること。また、計算問題はすべて有効数字2桁で答えるものとする。(有効数字の扱いについては4ページを参照。)

1)地球の大きさについて調べようと、精密な地図を使って北緯36度のつくば市のある地点から、赤道までの最短距離を求めたところ、ちょうど4000km(4.0×106m)であった。

 地球が完全な球であると仮定し、このことを使って、地球の半径を求めよ。

2)地表において質量mの物体に加わる重力

   と表せる。(g:地球表面の重力加速度、9.8m/s2

 一方、万有引力の法則から、

   (G:万有引力定数6.7×10-11 M:地球質量 R:地球半径6.4×106m

 上記の2つの式と数値を使って、地球質量Mを求めよ。

3)火星表面での重力加速度は3.6m/s2である。半径を3400km(3.4×106m)とするとき、火星の質量を求めよ。

4)地球の平均密度は約5.5g/cm3である。地表付近の岩石の密度は2.7g/cm3から3.0g/cm3であるのに対して、この値はかなり大きい。これは地球がどのような内部構造を持っているためだと考えられるか。また、その内部構造の証拠になると考えられる事柄を簡潔に述べよ。

II

 太陽系と地球の起源について述べた文章中の空欄に適する語句・数値を語句欄から選んで、その番号を記入せよ。

太陽系を構成する天体は、( 1 )を中心として、( 2 )、( 3 )、小惑星、彗星などである。( 1 )には質量のほとんどが集中しており、最大の( 2 )である木星の質量でも( 1 )の約( 4 )倍にすぎない。

 ( 2 )は、水星、金星、地球、火星の( 5 )と、木星、土星、天王星、海王星の( 6 )に大別される。前者は主に岩石でできているのに対し、後者は主に水素・ヘリウムからなる厚いガスが取り巻いているので、これらの惑星は( 7 )に大きな差がある。

 ( 1 )を構成する元素は、( 1 )大気を通過してきた太陽光の( 8 )を観測することで読みとることができる。そうして得られた元素の存在比は、水素・ヘリウムの量は変化するものの、それ以外の元素については、太陽系のいろいろな天体でほぼ共通であることがわかっている。つまり、太陽系の天体は共通の材料物質からほぼ同時につくられたと考えて良い。

 太陽系をつくる元素のうち、水素とヘリウムは宇宙の最初(ビッグバン)に形成されていたと考えられている。ヘリウムより重い元素のうち、鉄(原子番号26)までの質量数の元素は、( 9 )内部での( 10 )によりつくられると考えられる。

 鉄よりも質量数の大きい、金やバリウム、鉛、ウラン等の元素は、通常の( 9 )内部の( 10 )ではつくることができず、( 11 )の際に合成される。太陽系の一員である地球上にこれらの元素が見られることは、太陽系が全体として、ある( 11 )で吹き飛んだガスが集まってできた、いわば( 12 )なのだということを示している。

【語句欄】

1)惑星 2)衛星 3)銀河 4)恒星 5)太陽 6)地球型惑星 7)木星型惑星 8)原始惑星 

9)核融合反応 10)核分裂反応 11)放射壊変 12)超新星爆発 13) 2 14) 103 15)10-3 

16)新製品 17)リサイクル製品 18)資源ゴミ 19)スペクトル 20)反射率 21)圧力 

22)平均表面温度 23)平均密度 24)磁場の強度

III

次の文章の空欄を埋めよ

海面の昇降を長期間平均して得られる( 1 )は、鉛直線(重力方向)に垂直な面である。( 1 )を陸部まで延長すると、地球全体はなめらかな面で覆われる。この面を( 2 )という。( 2 )は全体として回転楕円体に近いが、重力の大きさ、向きが、地形や地下の密度分布の違いによって少しずつ異なるため、ゆるやかな凹凸を持った面となる。

( 2 )にもっとも合うように選ばれた回転楕円体を( 3 )という。( 2 )と( 3 )地球楕円体との差は120m以内である。

IV

山脈は尾根と谷の連なりであるが、火山は多くの場合単独で存在し、火山帯はあっても火山の山脈は存在しない。これはどうしてか。次の語句の一部または全部を使用して簡潔に説明せよ。

【語句】浸食、広範囲、隆起、水、マグマの地表への出口、点、

 図に示した走時曲線について、次の問いに答えよ。

1)A,B,Cの曲線は、それぞれP波とS波のいずれかを表している。それぞれどちらの走時曲線か、答えよ。

2)A,Bの曲線は震央距離が大きくなるに従って傾きがゆるくなる。このことは、地下深くほど地震波速度がどうなることを示しているのか。

3)Dの領域を何と呼ぶか。

4)地球の外核でのP波速度は、走時曲線のグラフから読みとることができるか。できないとすればその根拠を、できるとすればマントル最下部に比べて速いか遅いかを述べよ。

VI

 次の図は地球表面の高度分布である。この図から地球表面は大きく2つに区分できることがわかるが、それは大陸地殻・海洋地殻の性質と関係がある。

 このような高度分布の差を生んだ、それぞれの地殻の性質の違いと、それを特徴づける岩石の名前を解答欄に記入せよ。

VII

ミネラルウォーターとは、どのようにしてつくられ、どのような成分を含んだ水で、水道水とどう違うのか(違いがあるのか)を説明せよ。



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解答用紙

F1G 地学 1学期中間試験 1997.5.26 3

T1)



2)



3)



  1. 内部構造:

   証拠:


U1)    2)    3)    4)    5)    6)    

 7)    8)    9)    10)    11)    12)    

V

 1)        2)        3)        


W




X

 1)A)      B)      C)      

  1. 地下深くほど、地震波速度が

 3)          4)         

Y

大陸地殻 岩石:      性質:

海洋地殻 岩石:      性質:


Z









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