F1F 地学 1学期中間試験問題
1998.5.24(水曜)1限実施 萩谷担当
問題T〜Xに答えよ。解答は解答用紙の指示された欄に記入すること。
T
地球の層構造について次の問いに答えよ。
1)マントルは一般にどのような物質でできているか。
2)マントル物質を具体的に知る方法を2つ説明せよ。
3)地球の核は一般にどのような物質でできているか。
4)地球の核を作る物質が3)で述べたようなものであることは、どのような事実から推定されているか。2つ説明せよ。
5)地球の層構造をつくるそれぞれの物質は、ある物理的な規則性をもって地球の内側から外側に分布している。地球の層構造を決めるその物理量とはどのようなものか、説明せよ。
U
地震が起きていたときに蒸気機関車を走らせていた機関士の体験記を読み、設問に答えよ。(1999東京大理系・前期・第2問)
機関助士が、かまの中をのぞきこみ、さも満足そうにうなずきながらデッキに立っていった。その時だった。ゆるく、しかも大きく、車体がグラッと傾いた。(ア)地中に吸い込まれるような感じだった。ハッとした一瞬彼と眼が合う。大きく見開いた眼が不安を訴えているようだ。
次の瞬間、またもやグラグラッと、(イ)左右に激しく揺れ出した。夢中で非常ブレーキをかける。脱線だ! 非常ブレーキ後の揺れはますますひどく、機関車もろとも今にも田んぼに放り出されそうだ。
(くねくねと曲がる線路を見ながら、機関士はブレーキをかけ続けた。ようやく列車は止まるが、機関士は、そのときになって初めて地震だということに気がついた。そして、大きな揺れが収まってからも、(ウ)前ほどではない地震が繰り返したという。)
問1 次の空欄a〜cにふさわしい語句を答えよ。
機関士が最初に感じた地震の揺れ(下線ア)は( a )波、次に感じた左右の揺れ(下線イ)は( b )波だったことが考えられる。また、大きな地震の後に引き続いて起こる地震(下線ウ)は( c )といい、これに対し、初めに起きた大きな地震は本震と呼ばれる。
問2 下線アに対し、別の場所では、突き上げるような動きを最初に感じたという。場所によってこのような違いを生じる理由を説明せよ。
問3 下の図は同じ地震を地点A,B,Cで観測した地震計の記録で、いずれも東西方向の成分だけが示されている。地震記録の縦軸と横軸の目盛りは共通しているが、地震計の揺れ始めた時刻の違いは示されていない。地震の発生地点に近いのはどの記録かを考え、近い順にA,B,Cの記号を並べ替えて示せ。
問4 問3について、どうしてそう考えたか、理由を2つ挙げよ。
V
図に示した走時曲線について、次の問いに答えよ。
1) A,B,Cの曲線は、それぞれP波とS波の
いずれかを表している。それぞれどちらの走時
曲線か、解答欄に記入せよ。
2) A,Bの曲線は震央距離が大きくなるに従っ
て傾きがゆるくなる。このことは、地下深くほ
ど地震波速度がどうなることを示しているのか。
簡潔に説明せよ。
3) Dの領域を何と呼ぶか。
4)地球の外核でのP波速度は、走時曲線のグラ
フから読みとることができるか。理由をつけて
答えよ。
W
次の図は固体地球表面を覆うプレートの分布図である。これについて以下の設問に答えよ。
1)プレートとはどのようなものか、簡潔に説明せよ。
2)プレートが動くことで、どのような地学現象が起きるか、具体的に説明せよ。
X
放射年代測定法について、以下の問いに答えよ。
1)ある火山のふもとで、火砕流堆積物に埋もれた炭化木片中の炭素14の割合を測定したところ、現在の大気中の値に比べて、およそ1/1000に減少していた。
この火砕流堆積物が形成されたのは、現在から何年前と考えられるか。ただし、炭素14の半減期を5700年として求めよ。
2)炭素14による年代測定の際に、実際の年代と計測値が一致しない問題となる可能性があることをひとつ説明せよ。
3)地球の年齢を求める方法について、簡潔に説明せよ。
4)地球表面にある岩石は、最古のものでも約40億年前のものである。これに対し、アポロ計画の月面探査で得られた、月の最古の岩石は44-45億年の放射年代を示す。この年代の差は地球と月のどのような違いから生じたと考えられるか。説明せよ。
5)地球内部は高温であり、その放熱過程で様々な地学現象が引き起こされる。その熱源のひとつは地球内部に存在する放射性同位体の壊変熱であるが、それ以外の熱源にはどのようなものがあるか。ひとつ例を挙げて説明せよ。
F1F 地学 1学期中間試験解答用紙
1998.5.24(水曜)1限実施 萩谷担当
T
1)
2)・
・
3)
4)・
・
5)
U
1) a) b) c)
2)
3)
4)・
・
V
1) A) B) C)
2)
3)
4)
W
1)
2)
X
1)
2)
3)
4)
5)
F1F 番号 氏名 得点 .